フラッグストーンフロアってご存知ですか?
パナソニック(ナショナル)のシステムバスに使われている床材のことなんですが、カラリ床にも似ています。確か以前は通称パナ床とか呼ばれてたりもしました。
これが汚れが目立ちやすくて、ユーザーにとっては少々悩ましいのです。今回はこれを自分でキレイにしてみました、という話です。
汚れが目立ちやすいフラッグストーンフロア
うちの分譲マンションの風呂にもこの床材が使われています。水はけが良くて、他社の有名なカラリ床とかと似たような感じの効果があるのだと思います。
このフラッグストーンフロアというのには色が何種類かあるみたいで、Google先生に聞いてみたところ、パッと見で5種類以上はありそうな感じでした。ちゃんと調べた訳ではないのでハッキリとわかりませんが、パナソニックのシステムバスの床材の主力の1つであることは間違いなさそうです
このフラッグストーンフロアで、とくに暗色系のもの(グレーとか)については、高級感が感じられて良いのですが、デメリットとして汚れが目立ちやすいということが挙げられます。
暗色系だから結構汚れが目立ちにくいかと思うのですが、実は水周りの汚れというのは、カルシウム、シリカなど、結晶性の高いものが原因となることが多く、それが沈着すると白いモヤ状の汚れとなってしまうのです。
白地に白いモヤでしたらあまり目立たなくてよいですが、グレー地に白モヤは少量でも大変目立ちます。もちろん白地の場合には黒カビ汚れが逆に目立ちやすいというデメリットも有るでしょう。まあ、一長一短ですね。
何年か住んでいると、この白いモヤ汚れが目立つようになってくるんです。自分は、特に掃除系は自分でまずはやってみたくて、色々と挑戦するんですが、今回の汚れについては、毎回とても苦労してたんです。
今回は、忘備録も兼ねて、自分なりのこれまでのやり方と、さらに改良を試みた件について書きたいと思います。結果としては、満足していますが、かなり自己流なので、お掃除会社の専門家が見たら怒るかな・・。でもお掃除会社の人もなかなかキレイにできない、厄介な汚れらしいですよ、コレ。
汚れの観察
フラッグストーンフロアの特徴として、ブロック型に表面が成形されており、さらにその表面が細かくザラザラとしているということが挙げられます。汚れを観察してみると、どうも白いモヤッとした汚れが、表面ザラザラに入り込んでしまっている様に感じられます。
風呂などの水回りで見られる白い汚れと言えば、上に書いたように、一般的にはカルシウムなど水道水のミネラル成分が析出固化したものが主体だと思います。ただし、カルシウムだけなら、例えば塩酸など強酸が配合された洗剤で落ちると思いますし、すくなくともクエン酸で大部分を落とすことができるはずです。でも実際には、塩酸でもクエン酸でも全然落ちませんでしたし、むしろ白モヤが強くなってしまう気さえします。
なお、このフラッグストーンフロアというのは強酸には弱く、表面処理が傷むので使わないようにとの注意書きがあります。もうやっちゃったけどね。
一方、たとえば石鹸カス(ここでは長鎖脂肪酸カルシウムとします)だった場合、アルカリ処理してやれば落ちやすくなるはずですが、重曹を用いて長時間格闘しても、全く効果がありませんでした。
多分、汚れのコンプレックス(複合体)になっているのでしょうね。とにかく簡単ではない様子です。こうなると化学洗浄はあきらめて、物理洗浄にかけるしかありません。でも、市販のいろんなブラシでゴシゴシこすっても、ぜんぜん落ちないのですよ。これは、表面ザラザラの中にブラシ繊維が入り込まないので、しょうがないと思われます。
昨年までの対応
昨年か2年前か忘れましたが、前回掃除した時には下記のような手順でほぼ(見た目は)キレイになっていました。その手順ですが、
- まずフロアブラシ(普通の掃除用のもの)でゴシゴシこする。バスマジックリンを使用。
- 水分をよく拭き取り、コーティング剤(ラグロン)を希釈せず原液のまま100mLほど撒く
- フロアブラシでこすりながら床全体になじませる
- そのまま(説明書にあるような、余分な分の拭き取りは無しで)換気扇をつけて1晩乾燥させて終了
これだけでほぼ入居時の輝きを(見かけ上)取り戻していたのです。ちなみに、なぜこれで(見かけ上は)キレイになっていたかというと、下記の要因を推察しています。
- 白モヤ汚れがまだ薄かった
- 薄い白モヤにコーティング剤が浸透し、全体に屈折率が変化して透明になった(濡れたら透明になる時点でシリカ系の汚れっぽいですね)
- フラッグストーンフロアとコーティング剤(ラグロン)の相性が良かった
しかし、これが今年は通用しませんでした。
↓いつものように作業開始。
↓さぁ、乾燥乾燥。翌日にはすっかりとキレイに・・・
↓なってねぇー!!!?
今回の工夫
しょうがないです、新しい試みを導入しないといけません。とにかく汚れが落ちないし、かといって挑戦せずにハウスクリーニング業者さんにお願いするのは自分のポリシーに反します。
今回はちょっと強引にいってみることにしました。多分、汚れが溜まりすぎていて、物理的にこそぎ落とす必要があると判断、メラミンスポンジを使うことにしました。これはメーカーは使用しないでくださいと言ってますが、しょうがありません。手がないのですから。まあ控えめに、最低限にすませれば大丈夫だろうと。
用意したもの(2024年5月21日、いくつかが終売により更新しました)
まずはラグコートです。これが無いと始まらない感じ。。
続いて、大判のメラミンスポンジです。食器洗いスポンジのサイズ感のやつです。セットで安く買えるものがあるのでオススメです。
それから金属ヘラです。 金属ヘラ を見てみる
電動ドライバー(コード式)と、それに取り付けてメラミンスポンジを回すためのラバーパッドです。
やった事
メラミンスポンジを水で濡らして、電動ドライバーに取り付けたラバーパッドの真下に置いて、スイッチオン!
グリグリグリグリ…大体20分かけて床全体を処理しました。
↓これくらいスポンジが薄くなりました
さらに、残ってしまったらしきところを見極め、金属ヘラでメラミンスポンジを抑えて、少し強めに2~3回ゴシゴシ(力を入れすぎてヘラで床を傷つけないように注意!)
一旦乾かして、気になるレベルの汚れが残ってないこと(※完全には落ちない、というか落とさなくても良いので、自己の判断で気にならないレベルになったこと)を確認した後、ラグロンでコーティング(上記、昨年までと同様、原液を100mL程度撒いて、フロアブラシで全体になじませて、そのまま換気扇をつけっぱなし1晩乾燥させて完了
結果(作業前、作業後)
↓左から、作業前拡大、作業前全景、右が作業後全景です。光の当たり方にもよるのでしょうけど、カメラだと若干実際よりも白っぽく写ってしまいますが、目視では全く気にならないレベルまでキレイになりました。
コーティングしてるので、当然水弾きもバッチリです。
久しぶりにやる場合など、場合によっては翌日も再度コーティングする(いわゆる重ね塗り)をした方がより良いかもしれませんね。
まとめ、感想
一旦慣れてしまえば簡単にこなすことが出来るようになると思いますが、今回は色々と考えながらやったので、結構時間かかりました。でも次回からは、もっと短時間で、多分30分以内に終わらせることもできるかもしれません。とにかく汚れが目立ってきたら、すぐにやってしまうしかないです。汚れがたまるとゴシゴシと長時間こすらねばならず、余計に床を傷めます。
コーティングがしっかりされていれば、白モヤ汚れも溜まりにくくなるはずなので、まあ半年に1回くらい、軽くやる、程度でいいんじゃないでしょうかね。メラミンスポンジは使わないように書いてますが、この様子なら気をつければ20年は持つような気がします。そうなったらリフォームするし。
ただ、1点、念のため申し上げたいのですが、自分は別にこのやり方を”皆様に強く”推奨しているわけではありません、必ずしもベストな手法でもないとも思います。リスクを承知した上で、取り入れるかどうか皆様がご判断頂ければと思います。自分の場合、すでに酸やアルカリで何とかしようとして表面を傷めてしまった可能性が高いことから、大胆な行動に移った次第です。何かあっても責任とれませんので、悪しからず。。。