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薄型ノートパソコン(NECのLavie)の内蔵のバッテリーを自分で交換、外し方は意外と簡単

2024年9月23日月曜日

メンテナンス 電気製品・電子機器

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妻の使っているノートパソコンのLavie LZ650/S。

数年前から使っていますが、先日、急にバッテリーが故障してしまったようです。

具体的には、ACアダプターを使って使用するには問題ないものの、ACアダプターを外すと瞬時に電源が切れてしまう。

バッテリーのアイコンにはなんか警告マークが出ていて充電できないし、バッテリーリフレッシュをするとやっぱり警告みたいなのが出て実行できない。。

まだ使い始めてそんなに経っていないし、動作ももたつくことはないので出来ればまだまだ使いたい、ということでバッテリー交換することにしました。

バッテリー内蔵型と取り外し可能な型のノートPCがある

最近のノートパソコンは、スマホと同じで薄型・軽量化に注力してます。

薄型、軽量化を目指すには従来型の金属缶型(直方体型)バッテリーでなく、アルミラミネート袋を用いて比較的自由な形状のものを製造できるリチウムイオンポリマーバッテリーが使われるようになりました。

リチウムイオンポリマー型を用いると、比較的大容量のバッテリーを筐体内部の空間に格納(→内蔵型に)することができます。形状に融通が効くので、すき間を最大限に有効利用できるわけです。

ちなみに取り外し可能なタイプのものとなると、内蔵型に比べて下記の問題があります。

  • デザイン性、堅牢性が劣る
  • ロック機構などが必要で軽量化・薄型化の流れに合わない
  • 余計な機構がある分、バッテリーのサイズを削られる

メーカーとしては、安全性や品質保証の面から、なるべくユーザーに筐体内部にアクセスさせたくないでしょう。

また、薄型を突き詰めていくと配線類も当然薄くなり、取扱いを少し誤っただけで断線してしまう可能性も高くなります。

そういう訳で、スマホや薄型ノートPCの内蔵型バッテリー交換はユーザーにはさせないようにしよう、との流れが主流になったのでしょう(と思ってます)。。

バッテリーが外せるタイプも需要あり

PanasonicのLet’s Noteシリーズや一部の富士通製品、マウスコンピューターなど、数少ないですがバッテリー取り外し可能なタイプもまだ売っていますね。

バッテリーに不具合が必要になった時に、内蔵型だと一旦メーカーに送らないといけないですが、取り外し型だと自分でタイムロスなく交換できます。そういった需要もあるのでしょうね。

もし自分だったら、ローカルのデータを一旦大規模に整理して、さらにどっかに避難させて、RとかPythonとかCubaseとか、いろいろ環境を再構築して・・・想像するだけで疲れますね。やっぱりバッテリーだけの交換で直ると嬉しいです。

また取り外し可能タイプだと、メーカーとしては万が一のリコール発生時も回収しやすいのかもしれません。

内蔵型バッテリーの交換をメーカーに依頼する場合の費用は?

例によって、メーカー公式サイトにて費用を概算、比較してみます。

NECの場合

今回のNECの場合ですと、lavieのサポートページで調べることができます。下記のようにかいてますね。

NEC公式 バッテリー交換サービス情報へのリンク

種別
機種
料金(税込)
パソコン
Lavieシリーズ
¥29,480
パソコン
VersaProシリーズ
¥29,480
タブレット
LAVIE Tab W
¥29,480
タブレット
LAVIE Tab T12、LAVIE T11、LAVIE Tab T10、LAVIE T08、LAVIE T07
¥22,440
タブレット
LAVIE Tab E(10型ワイド、8型ワイド、7型ワイド)
¥22,440

料金改定:2023年1月10日

すなわち工賃と部品代で3万円近くになる計算ですね。うーん、正直、お高いです。。


VAIOの場合

以前は公式な交換サービスがあったのですが、対象機種が減り、多くの機種で個別対応のようです。

VAIO公式 バッテリーパック交換サービスへのリンク ※2024年10月5日時点でVAIO A12( VJA121 )のみの対応、16500円程度です。


その他多くの機種の場合、次のリンクからWebフォーム・チャット・電話で問い合わせる形となるようです。値段は不明です。

VAIO公式 使い方とトラブルのご相談



富士通の場合

投稿時点ですが、特に交換サービスはやってない・・・?

内蔵型といえども、自分で交換してね(していいよ)、って感じかも。富士通サイトで1万5千円くらいで買えますね。

富士通Webマート 純正バッテリー購入サイトへのリンク


DELLの場合

公式サイトに詳細は書いてなかったのですが、交換サービスを利用する場合、経験者の書き込みなどから恐らく3万円前後にて引取り交換となるようです。

また、自分で交換してもいいよ、のパターンもあるようです。その場合は、純正のバッテリーをオススメします。

DELL 純正バッテリー購入サイトへのリンク


Appleの場合

もっと高いと思ってたので、比較的良心的と言えるかも。。(幻想?)

アップル公式 修理サービスへのリンク

見積 - バッテリー

13 インチ MacBook Air M3 2024

24,000 円

16 インチ MacBook Pro 2023

37,500 円 

※2024年10月4日時点の情報です


東芝Dynabookの場合

存在感がなくなりつつはありますが、まだまだ認知度高い東芝さん。

Dynabook公式 修理サービスへのリンク

特に費用については投稿時点で概算すら明記されていませんが、すでに経験された方に聞きますと、工賃+部品代で概ね3万円弱という感じです。


バッテリーの型番の確認、どの販売業者から買うか?

概ね全体像がつかめて、結果として今回のウチのNECは比較的高くつくメーカーに分類されていることもわかりました。

こういうのってどうしてこんなに費用に差が出てきちゃうんでしょうかね。気になります。。

ということで、自分で(自己責任で)交換してみることにしました。

バッテリーの型番はパッと見では分かりませんでした。表にも裏面にも書いていません。ひょっとしたらマニュアルには書いてあるのかもしれないけど、マニュアルどこにしまったかわからん。。ということで、底面カバーを外し確認してみることに。

分解しバッテリーの型番を確認する

底面に見えるネジ(12本くらいだったかな)をドライバーで外していきます。

特に難しい作業ではありませんが、ネジをなくさないように注意します。

パカっと開けるとこんな感じ。非常に密に詰まってますね。。

バッテリーを止めているいくつかのネジを外します。落ち着いて確認すれば大丈夫。

続いて、バッテリーについているテープ類を優しく剥がして行きます。

まずはここのオレンジ色のやつ。

あと、スピーカの近くの黒いテープ(計3枚)

あと、ここの銀色のテープも。

いずれもバッテリーが外せる程度まで剥がせば十分で、本体から取っちゃう必要はないです

スピーカーケーブルが引っ掛けてあるので、すこし浮かせてバッテリーを外せるようにします。

最後に基板とつながっているコネクターを外します。ここもテープで固定してあるので優しく剥がしてから、コネクタを真横にずらして外します。

見えました!

PC-VP-BP95/ OP-570-77023

と書いてますね。

どの販売業者から買うか?

バッテリーは繊細な部品なので、基本的には純正品を、公式サイトあるいは信頼ある販売店から買いたいところです。

一方で、純正品が販売終了している、あるいは事情があってどうしても安価に抑えたいなど、場合によっては互換品の入手も検討しないといけないこともあるでしょう。

今回の私のケースですと、公式サイトでの純正品販売はありませんでしたので、必然的にそれ以外の入手先から、純正品あるいは互換品の入手が必要となります。

2024年時点ですと、選択肢は概ね以下の通りとなります。

  1. NOTEPARTS(ノートパーツ)さんで純正品を買う
  2. MR. SUPPLY(ミスターサプライ)さんで純正品を買う
  3. Amazonで互換品を買う

NOTEPARTS(ノートパーツ)さん

Amazonへの出店があるので便利です。まずAmazon店で探してみて、目的の製品が無ければ、改めて本店のサイトで探してみるのが良いかと。

調べた限り、価格は本店とAmazon店で同じでした。新たに配送先や支払い情報を入力しなくて済むのはメリットが大きいですね。

NOTEPARTS Amazon店をちょっと見てみる


MR. SUPPLY(ミスターサプライ)さん

こちらもAmazonや楽天にも出店していて便利です。まずAmazon店か楽天市場店で探してみて、目的の製品が無ければ本店のサイトで探してみるのが良いかと。

本店以外だと値段が少しだけ(だいたい1%くらいかな?)高いですが、ポイントで返ってくる分もあるので、実質的には本店価格ほぼ変わらないと。新たに配送先や支払い情報を入力しなくて済むのはメリットが大きいですね。

ミスターサプライ Amazon店をちょっと見てみる


ミスターサプライ 楽天市場店をちょっと見てみる


Amazon

皆さんご存知の巨大ECサイトです。上記NOTEPARTSさんやMR. SUPPLYさんも出店している一方で、あまり知られていない業者さんから、互換品が多数出品されています。

出荷元が国内で即日発送のものもあれば、海外取り寄せで納品までに時間がかかるものもあります。納期と価格と出品者の評判を見て、問題なければトライすることも良いかもしれません。

ノートパソコン 互換バッテリー をAmazonでちょっと見てみる


今回の購入先

今回は在庫の有無の関係で、NOTEPARTSさんで購入しました。


届いたバッテリーの検証と、取り付け

NOTEPARTSさんから届いた製品

こんな感じで非常に丁寧な梱包で送られてきました。これは期待大!

大体、いい加減な業者だと梱包から怪しいと言われてます。

箱に開封の跡があったり、箱や袋が破損していたりとか。。

でもココは、少なくとも今回の商品は大丈夫そうに見えます。

型番も問題ないですね。何より安心なのが、「新品の匂い」がすることです。中古やリファービッシュ品でないというのが感覚的にわかります。

これって結構便利な見分け方(嗅ぎ分け方?)だと思いませんか?

古いバッテリーと新たに購入したものを並べて比較してみます。

私には違いは見つけられませんでした。。

取り付け

では早速、ノートパソコンに取り付けて行きたいと思います。

といっても基本的には取り外しと逆の手順を追うだけなので簡単です。

バッテリーを所定の場所に置いたら、ドライバーでネジどめして、それからオレンジ色のテープを貼り直して、

黒いテープも貼り直して(3箇所)、

スピーカーケーブルをバッテリーの周囲の溝に沿わせるようにキレイに配置し直して、

最後に基板にコネクターを挿し直して、固定テープを貼り直して完了です。

さて、無事に動くのか??

やったー、バッテリー充電中のマークが出ました!無事に動いているようですね。

まとめと自分で交換する場合のメリット・デメリット

今回、薄型ノートパソコンの、本来なら取り外し出来ないタイプの内蔵バッテリーが故障し、筐体を分解してバッテリーの型番を確認し、それを信頼できそうなパーツ屋経由で購入し、取り付けて無事に動作することを確認しました。

また本来の手順であるメーカーに交換を依頼した場合、メーカーごとにどのくらいの費用がかかるのか比較もしてみました。

自分でやる場合のメリット
  • 満足感:NECは交換費用が高い部類に入るため、自分で交換できた満足感は高いですね。
  • 費用:NECの場合、メーカー依頼だと約3万円弱かかりますが、今回はバッテリー代の1万円強で済みました。
  • 期間:またメーカー依頼だと預かり修理になるため、メーカーに預かってもらう期間(大体1-2週間)がゼロだったのも嬉しいです。


自分でやる場合のデメリット
  • 保証:正規の手順で無いため、別の箇所が故障した場合に保証がされないことがあるかもしれません
  • 信頼性:バッテリーには怪しいものもあります、せっかく交換したのにすぐにダメになるようなケースもあると懸念されます
  • 手順:今回簡単だと書きましたが、人によってはやはり難しいと感じる場合もあるかもしれません、特にむき出しの基板を見ると苦手意識のある方も多いと思いますし、静電気なんかで基板にダメージを与えてしまう場合もあるとは思います

というわけで、自分としては、下記の場合には自分でトライすることをおすすめします。

  • メーカー保証期間(通常は1年)が切れている
  • 信頼できそうなバッテリー取扱業者さんが見つかる
  • 万が一壊れても最悪なんとかなる(データバックアップしてある、新品購入できる、など)
  • 分解手順などメモしながら、慎重に作業できる

あと、例によって念の為ですが、数日間は在宅中で常に確認できる状態でのみ充電した方が良いかもしれません。バッテリーという部品の特性からです。

これは交換バッテリーに限らず、新品のノートパソコンやスマホでも言えることです。バッテリー関連の不具合による事故は、どのメーカーでも、当面無くならないと推定されます。

自分は充電池を持つ家電を買った場合、あるいは今回のようにバッテリーを交換した場合、最初の数日間は不在時には充電しないようにして、何かあった時にすぐに対処できるようにしてます。

自己防衛っすね。

ちなみに今回のケースでは、2日ほど様子を見ながら充電し、あとは通常の使用(常に充電ケーブルを接続)にしました。実は既に数ヶ月経過していますが、問題なく使えています

ちなみに似たようなことを美容器具でもやっております、宜しければ。。

美容器具キャビスパ(ヤーマン製)のバッテリーを自分で交換してみた
https://magtanate.blogspot.com/2022/10/cavispa-battery.html
DIY360

ではでは。


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