前回、自宅マンションのキッチンの、(標準的な施工である引き出し部でなくて)シンクの真下にDIYでビルトイン食洗機を取り付けた件を書きました。
ただ、ビルトイン食洗機の後付けだとどうしてもドアパネルタイプというものになってしまい、周囲との統一感が取れません。
また、パネル自体が樹脂(薄いプラスチック)なせいもあるのか、結構流水音やモーター音が漏れてきます。
そこで、もともと付いていた木製の扉(化粧板)に加工をして、ドア面材として使えないか検討してみました。
ドアパネルタイプとドア面材タイプの違いの概要
一番詳しく知るにはGoogle先生に聞いてみるのが早いのですが、ここでは話の流れ上、簡単に2種の違いについて知ってる範囲で書きます。
ドア面材タイプ
分譲マンションとかの購入時にオプションでビルトイン食洗機をつけられますよね。システムキッチンを設置する時に、同時に食洗機を発注しておくと、システムキッチンの引き出しや扉の化粧板と同じ板材(素材、色)を食洗機の正面(オモテの面)につけることができます。これがドア面材タイプです。
面材はシステムキッチンの板材の製造に合わせて用意されますし、システムキッチンの設置業者が食洗機の取り付けも対応しますので、システムキッチン設置の後で面材だけ別に購入することはできない場合が多いです。
故障した場合、面材を新しい機種に取り付けることもできる可能性はありますが、異なるメーカーの場合は互換性は期待できません。
ドアパネルタイプ
後付でビルトイン食洗機を取り付ける場合、あるいは故障交換でメーカーを変えたい場合に第一候補となるものです。
面材タイプのようなシステムキッチンとの統一感は低くなりますが、色調やテクスチャーの近いパネルを用意することで、統一感を高める工夫をすることはできます。
もちろんパネルを用意しなくても、シルバーっぽい化粧板があるのでそのまま使うこともできます。写真は前回書いたようにパネルとして吸音材を使った例です。(効果弱かったけど。。)
パネルを固定するためにプラスチック製の枠を使用しており、やや高級感に欠け、またそこにゴミが溜まりやすいというデメリットも気になります。
ドアパネルホルダー(ドアパネル部全体)の取り外し
ウチの場合、後付け(しかもDIY)だったこともあり、パネルタイプを購入しました。メーカーとしても推奨の選択でした。
もともとあった木製の扉(化粧板)をドア面材に加工して取り付けるにあたって、まずはこのドアパネルをホルダーごと全体的に取り外す必要があります。
続いて底面にあるネジも外しました。ここまではパネルの交換と同じですね。
最後にパネル上部の部品を外します。外れにくいのでコツが要ります。写真のように、ツメがあるのでちょっと下方向に押し下げながら引っ張ると外れやすいかも。
すると奥にネジが見えてくるのでそれを外します。
ようやく外れました。。右側には制御用の基板がありそう。左下の方は排水用モーターとかが入ってるのでしょうかね。
扉だった化粧板を加工してドア面材を作成
ようやくパネル取付部全体を取り外せたので、続いて取り付けたいドア面材を、元々あった木製扉を使って作っていきたいと思います。
繰り返しになりますが、ドア面材は後から購入することは基本的には難しいです。
また、Google先生に聞いていただけるとわかりますが、今回のテーマのように”元々ついていた扉材を加工してドア面材にすること”は、一般的には困難と言われています。厚さとか切断面の加工とかの問題とかがあるようですが・・・。もし駄目だったら、またパネルを付け直せばいいだけです(それがドアパネルタイプの食洗機のメリットでもあります)。
ウチのような観音開きタイプの場合ですが、こういった金具がついてました。
この金具はネジを外すだけではうまく外せない感じで、実は右側のレバーのような部分を引き上げると簡単に扉を外せるようになってます。
扉は結構重いので、まずは扉を外してから、更に金具を扉から外す方が安全です。
外した扉は、食洗機上部のスキ間を埋めるために、既に一度カットしてあります(前回)。残っている部分を本体に合わせてみると、数センチ余分があるようです。
カットの仕方は前回通りですが、安く買ったアングルを固定して、まっすぐノコギリで切っていきます。
取り付け・・・固定位置決めと固定具の作成
ここからがヤマですね。自作したドア面材をどうやって食洗機本体に固定するか?です。
固定位置決め
もう一度、パネル全体を外したところを眺めてみます。結構スキ間が空いているようにも見えますが、決定打というか、ここなら固定が簡単!という部分はなかなか見つかりません。
そんな状況ではありますが、右写真の○部分に着目してみました。
左上の○部分には、ややしっかりした台座(?と言っていいか、指で示したところです)と、その上に開かれた空間があります。
また、左下の○の部分にも、しっかりしてそうな台座(?)と、その上に結構広い空間が空いています。
ということで、これらの部分にドア面材を固定することを考えました。自作(というかカットしただけですが)したドア面材は平板なので、橋渡しのための金具が別途必要となります。
固定具の作成
見えない位置だし、安価なもので十分ということで、下記を購入しました。
ユニクロ特厚金折 35mm 板厚(mm):3/ 穴径(mm):4.3/ 穴数:4/ H(mm):35 W(mm):16 D(mm):35 をちょっと見てみる
ユニクロ特厚金折 60mm 板厚(mm):3/ 穴径(mm):4.3/ 穴数:4/ H(mm):60 W(mm):16 D(mm):60 をちょっと見てみる
1cm厚の板材(100円ショップ等で適当に買う)
板材のカット
- 1cm×2cm×3cm(2個、上部用)
- 1cm×1.5cm×5.5cm(2個、下部用)
もちろんサイズ感は適当で、設置時に多少削ったりするつもり。柔らかいので簡単。
金具を板材に取り付け
ちなみに電動ドライバーで下穴開けとくと楽です。失敗したら板材を再度切りましょう。
下部用は取付時の台座(?)の部分が斜めになっているため、対応できるように先端だけネジどめしておきます。
下部用の部品を実際に食洗機に当ててみて、板材をずらす角度を決めました。
だいたいこんな感じですね。このあたりで結構疲れてきてて、作業が適当になってきてます。
上部については、板材がちょっと厚すぎてうまくスキ間に入りませんでした。板を削ろうと思いましたが、強度低下を防ぎたいので、邪魔してる部分をカッターで切り取りました。超音波カッターだと一瞬でした。まあ、ニッパーでも十分かと。
自作固定具を自作ドア面材へ取り付け
ここで重要なのが固定具を面材へ取り付ける位置です。正確さが要求されますね。今回最も難しいところかと思います。偶然にも一発でうまくいきましたが・・・。
まずは上部用金具を食洗機に取り付けてみて、ネジ穴の位置を探ります。上から3.2mm、左からは4.25mmくらい??
ってことでエイッと取り付けてみます。裏面に金具をつけるので、左右逆になることに注意っすね。あと、ノコギリで切った切り口を上にすると、切り口の荒さが操作パネル部でうまく隠れていい感じ。
右側の上部用の場合、こんな感じ。似たような感じですが実際に金具を合わせてみて位置決めします。
一旦この状態でドア面材を取り付けてみます。うーん、悪くないっす。
横からみるとこんな感じ。少しだけスキ間が空く感じになります。
続いて下部用の金具。同じようにまずは食洗機に金具のみを固定してみて、位置決めします。不安定なのでガムテープで一旦仮止めしました。
ウチの場合だと、上から25.5cm、横から8.8cmだったようです。これでもう一度取り付けてみたところ、ちょっとキツかったけどピッタリとハマったので、これで固定することにしました。
もしうまく入らなかったら一旦金具を外して穴をボンドで塞ぐなどして、再調整ですかね。
ピッタリとハマったので、固定に入ります。まずは上部用の固定具の横からドリルで軽く下穴を(Φ2mmくらいだったかな?)開けてやります。
下部用も同様に下穴開けました。一応、両側からの画像載せときます。
ネジはケース・バイ・ケースで長さを確認しながらのほうが良いですね。大事な所に貫通していまうと大変なのと、一方で長さが足りないとしっかりと固定できないので。。たまたま家に微妙にサイズの違うネジがあると助かります。
感想
やっぱり正面の板材が薄いプラスチックのドアパネルよりも、しっかりした木製板であるドア面材の方が、静音性が高い気がしますね!水の当たる音や、モーターの音の響き方が全然違います(個人の感想ですが)。
もちろん音はしますよ、でも音で起きちゃうとか眠れないとかが減りましたね。
ひょっとしたら面材と本体のスキ間の部分を吸音材で埋めてやれば、もっと静かになるのかもしれない。排熱に問題なければそうしたほうがよさそうですね。
※本記事は以下記事の続きとなります。宜しければご覧ください。
https://magtanate.blogspot.com/2018/05/built-in-automated-dishwasher.html
DIY360